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放射線障害防止法からWBC(白血球数)を読み解く!

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こんばんは。@ラジグラです。
また画像から離れる話になりますけど、最後まで読めてもらえるよう頑張ります!

今回は、細菌性肺炎と非定型肺炎の鑑別の時に使ったWBC(白血球数)をちょっと深くやろうと思います。
読影という部分からは外れるけど検査の前情報としては十分使えると思います。

放射線障害防止法

おそらく国家試験を受けるときに「放射線障害防止法」の健康診断の部分に

第五十六条 事業者は、放射線業務に常時従事する労働者で管理区域に立ち入るものに対し、雇入れ又は当該業務に配置替えの際及びその後六月以内ごとに一回、定期に、次の項目について医師による健康診断を行わなければならない。

  • 被ばく歴の有無(被ばく歴を有する者については、作業の場所、内容及び期間、放射線障害の有無、自覚症状の有無その他放射線による被ばくに関する事項)の調査及びその評価
  • 白血球数及び白血球百分率の検査
  • 赤血球数の検査及び血色素量又はヘマトクリット値の検査
  • 白内障に関する眼の検査
  • 皮膚の検査

とあったと思います。もう、暗記項目だ!なんて自分も覚えてましたけど、ここに「白血球数」及び「白血球百分率」とあるんですね。
せっかく法令でも出てるし、健康診断の項目にも出ますから意味を知っておけば自分の体の状態もわかりますから。
白血球顕微鏡これ、何だと思いますか?白血球を染色した顕微鏡画像になります。これが検査結果に結びつくわけですが、白血球にもいろいろと種類があるんです。それをみる検査が「白血球百分率」なんです。

白血球って?

白血球というのは体内に細菌が侵入した際に、一番始めに闘うものです!
その中でも、注目してほしいのが「好中球」!白血球は外敵に負けないように「好中球」を増やして闘うわけですよ!
それが白血球の上昇につながるわけです。
ちなみに電離放射線健康診断の項目にも「好中球」あります!
白血球と好中球

好中球って?

では、「好中球」はどうやって増えるか?まず、骨髄で生産されて「桿状核球」という棒状になると末梢血液中に出てくるわけです。またこの「桿状核球(Stab)」は若い好中球なので、末梢血液中でどんどん熟成して「分葉核球(Seg)」になっていきます。
白血球の桿状核球と分葉核球この「好中球」「桿状核球(Stab)」「分葉核球(Seg)」も電離放射線健康診断の項目にあります。
そして、数は「分葉核球(Seg)」の方が普通多いのでグラフのピークは右側にあります。
桿状核球と分葉核球

細菌感染になるとどうなるのか?

先程もお話をしましたが、細菌を倒すために「好中球」が増えていき、「白血球(WBC)」が増加していくわけです。そして、もっと詳しくみると普通の人は「分葉核球(Seg)」が多いのですが、「分葉核球(Seg)」が細菌と闘うことでどんどん減っていきます。そして、数が足りなくなってくるとまだ若い「桿状核球(Stab)」がその戦闘に駆りだされて、しまいには骨髄が末梢血液中に出せないもっと若い「桿状核球(Stab)」を末梢血液に投入して細菌を倒そうとします。そうなると「分葉核球(Seg)」に数のピークがあったのですが、「桿状(Stab)」に数のピークが移動していきます。これを「左方移動」といいます。つまり、左方移動している段階は細菌と闘っている最中であるということなんです!さらにはWBCの数が減っていて左方移動もしているとなると重症となります!
左方移動
というわけで、「WBC高値」で来た検査はなにが高値なのかが問題なんです。WBCだけじゃ十分な情報にならないわけです。

  • WBCが高値は「好中球」のせいか?
  • 左方移動をしているのか?
  • 好中球が増えているなら細菌感染疑い
  • 好中球が減って、リンパ球が増えているならウィルス感染疑い
  • 好酸球が増えているならアレルギー性疾患疑い

といろいろと考察出来るわけであとは検査によって得られた画像を読影すれば、病名ももっと絞りやすくなりますよ!最近は電子カルテがありますからすぐ他の検査情報も見れるから便利ですよね!
というわけで前回前々回とマイコプラズマが関係しましたが、マイコプラズマは細菌感染ではないので「WBCは上昇しにくい」となるわけです。
その大体のカットオフ値が10,000になりますが、もっとWBCを深く読むと検査も楽しくなりますよ!

放射線障害防止法からの絡みで診療放射線技師法が一部改正されましたね!これで造影検査をはじめ検査しやすくなります。
 参考URL  診療放射線技師法
診療放射線技師法
というわけで、画像とは全然関係ないけどここいらでー!

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