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気胸を中心に徹底解説して、さらには縦隔気腫まで纏めてみた!

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こんばんは。@ラジグラです。
先日、学生さんからあるTweetをいただき、気胸関係をまとめていないな!ということに気付き、今回の記事を書かせていただきました!学生さんありがとう!でも、最近の学生さんは本当に勉強熱心でびっくりしますね。末恐ろしい...自分も追いぬかれない様がんばります!

気胸のメカニズム

まずはイラストを使ってメカニズムを解説していきたいと思います。前にも使用したイラストにはなりますが、基本的な解説から。スポンジとビニールに包まれているスポンジを想像してください。
胸膜についての解剖
イメージ出来ましたか?バケツの中に少量の水を入れます。そして、ビニールに包まれたスポンジをバケツに入れます。これが肺の基本的構造になります。
胸水のメカニズム
 参考記事  少量胸水をしっかり確認できる「毛細管現象」と「CP-A」について
オレンジの線(バケツの内側)が壁側胸膜、ビニールの黒い線が臓器側胸膜になります。バケツの中の水は正常量の胸水です。スポンジは肺になります。もう少しリアルにするために肺を大きくしたのが下の左の画像になります。ここで外傷やブラ・ブレブなどが破れることでスポンジ内の空気が胸水のある壁側胸膜と臓器側胸膜の間に空気が漏れることが肺がしぼんで気胸(下のイラストの右)という病気になります。
気胸のイラスト
これをX線を照射すると下の右図のように空気は黒、肺の部分はちょっと薄い黒、肺の中’(スポンジの網の目)の肺紋理は白く残ります。つまり、気胸部分には肺紋理がありません。普通の肺のと気胸の違いになります。
気胸のレントゲン像
 参考記事  肺紋理を覚えると胸部レントゲンの読影が楽になる!

実際の胸部レントゲンで読影してみましょう

気胸の胸部レントゲン
どうでしょうか?肺紋理がない部分が気胸になります。ちょっとわかりやすくするために簡単な画像を選びましたが納得出来ると思います。気胸の部分には肺紋理がありません。また、「肺がある部分より気胸部分は黒くなります。」と説明するのですが、同じ黒でわかりづらいのであえて肺紋理がない部分と説明するとわかりやすいと思います。さらには臓器側胸膜が見えていますよね!一応解説画像を下につけます。
気胸レントゲンの説明
ここでワンポイント!ぜひ、気胸を見つけたら、肋骨もみましょう!今回の症例では肋骨骨折はないですが、交通外傷等で肋骨が折れ、その衝撃により気胸になる場合がありますので、気胸を見たらセットで肋骨も観察してください!
また、気胸にはサインがいくつかあります。

  • Deep Sulcus Sign(臥位撮影の時に見える横隔膜角の切れ込みが鋭いサイン)
  • Double Diaphragm Sign(横隔膜が二重に見えるサイン)
  • Medial Stripe Sign(左心陰影に沿って透亮像が出来るサイン)
  • Depression of Diaohragm(左右比較し、患側の横隔膜が下方偏位しているサイン)
  • Basilar Hyperlucency(横隔膜近傍の透過度が増えるサイン)

などがあります。残念ながら、参考画像(Double Diaphragm Sign)が一個しかなかったので他のサインも見つかり次第更新したいと思います。Double-Diaphragm-Sign
このDouble Diaphragm Signの画像は肋骨骨折しているのに気付きましたか?おそらくCP-A(肋骨横隔膜角)が鈍化しているので血気胸になっているかと思います。

縦隔気腫についても少し!

今回の気胸で大体のメカニズムはわかったと思います。(わからなかったら、コメントかお問い合わせでも教えてください!)今度は、縦隔気腫です。まずは読影していきましょう!
縦隔気腫の胸部レントゲン
どうでしょうか?解説していきますね。
縦隔気腫の解説
まず、頚部の皮下に気腫が見えます。左脇の部分にも皮下気腫があります。心臓の下方に普通はない空気の透亮像が見えると思います。さらには気管支分岐角がはっきりと見えません。そして、Double Wall Signと呼ばれるサインがあります。これは普段は見えない気管の外側の壁が見えていることを示しています。これだけ材料が揃えば、もう十分に縦隔気腫と言えます!

縦隔気腫をCTと摺り合わせ

わかりずらい画像でごめんなさい!三枚のCO画像ですが、それぞれ原因となる部分にアノテーションを入れました。縦隔気腫のCT画像
皮下気腫はわかりやすいので省きます。気管支分岐角周辺に空気があるため気管支分岐角が淡く見えづらくなっています。また、気管の周囲には普段空気がないためにDouble Wall Signという気管外側の壁が二重に見えることはありません。

なぜ、頚部まで気腫が波及しているか?

縦隔気腫とは縦隔に気腫ができることなのですが、今回の症例を見ると頚部まで気腫が広がっていることが分かります。これは何を示しているかというと「頚部と縦隔には連続性がある」ということです。また、今回の症例ではわからないですが、「縦隔と後腹膜にも連続性がある」ということも重要です。後腹膜気腫を起こすと稀に縦隔まで気腫が波及することがあります。詳細は以下のイラストでわかると思います。
cervicothoracic-continuum
ということで今回は気胸と縦隔気腫をセットに記事にしました!長くなりましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

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