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NTM(非結核性抗酸菌症)を理解して気管支拡張像2個も覚えよう!

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こんにちは。@ラジグラです。
久しぶりに「肺シリーズ」に戻ってきました。ちょっと小話してから今回は記事に入りますね。以前の記事で「空洞化」について書いた時に空洞化形成する疾患にNTM(非結核性抗酸菌症)がありました。今回はNTM(非結核性抗酸菌症)の内容は本当に空洞化を理解していると簡単なのでさらっといきましょう!
 参考記事  空洞形成する肺疾患をごっそりと解説する!

反復訓練こそ読影の近道

このブログでは一時期「肺」について連続的に記事にしていました。それはなんでか?自分が後輩に教えるときにはこの連続的、つまり反復訓練というのを大切にしています。このブログでも同じ様に肺についての「反復訓練」をこっそりと行っていました。なんで反復訓練がいいのか?それは私達技師は毎日胸部レントゲンはじめ胸部CTなど胸部についてはほぼ毎日目にすることが多いから反復できるでは?と思ったからです(たぶん…)。では、なんで反復訓練をするのかというと「ヘッブの法則」という脳のシナプス可塑性についての法則があるからなんです。

ヘッブの法則とは「ニューロン間の接合部であるシナプスにおいて、シナプス前ニューロンの繰り返し発火によってシナプス後ニューロンに発火が起こると、そのシナプスの伝達効率が増強される。また逆に、発火が長期間起こらないと、そのシナプスの伝達効率は減退するというものである。」

 参考URL  ヘッブの法則
つまり、反復訓練を繰り返し行うことでニューロンの中で「肺」を見ることによる病変についての条件反射がつきやすくなるということです。すると何度も同じ「肺」をやるとそのうち読影能力も自然と高くなるということです。というわけでこのサイトももう少し「肺」と「頭」についてやっていこうと思っています。お付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。みなさんのシナプスに条件反射を!

NTM(非結核性抗酸菌症)のメカニズムについて

では、本題はいりますね。今回テーマにあげるのは「NTM(非結核性抗酸菌症)」です。いつものイラストをもとに解説していきます。
NTM(非結核性抗酸菌症)の発病メカニズム
左が正常時になります。そして、非結核性抗酸菌が肺に侵入をしてまず気管支に付着し感染していきます。すると右側のように炎症が起こった部分が黄色く肥厚し始めています。その肥厚している気管支と肺動脈の断面を赤線部分でイラスト化し、下に実際の画像をのせました。普段、細い気管支部分は見えないのですが、段々と可視化されてきます。

炎症の起こっている部分にTram Lineが出来る

では、気管支に炎症が起こっている段階でX線が照射され画像化(可視化)されると以下のようにな画像になるのはすぐに想像が出来ると思います。
Tram Lineの解説
血液(肺動脈、肺静脈)部分や炎症がある部分はX線が減衰されて空気の部分とは違うX線量になることから右のような画像になります。普段、炎症のない気管支は空気しかないのでX線にはうつりませんが、今は炎症があるので肺動脈に並走するように見えてきます。これをTram Lineといいます。電車の線路のように見えませんか?では、実際の画像で見てみましょう。
Tram Lineのメカニズム

気管支の炎症を繰り返し、気管支が拡張していくとSignet Ring Signが出来る

今度は始めに出した輪切り(断面図)を使って説明していきます。気管支に炎症が起こることにより粘膜に肉芽腫がどんどん出来ては治癒されていきます。この繰り返しにより丸かった粘膜がどんどん歪んで大きいたわんだ丸になっていきます。右にある実際の画像を見て分かるように普段見えない気管支が大きく歪んで見えてきています。
気管支拡張のメカニズム
この状態をまたイラスト化してみました。すると指輪のように見えませんか?これを「Signet Ring Sign」といいます。
Signet Ring Signのメカニズム
というわけで長軸方向に見えてくれば「Tram Line」、単軸方向に見えてくれば「Signet Ring Sign」という風になってきます。気管支拡張は病理学的には並走する肺動脈の約1.3倍になった段階でいうのでここも一緒に覚えましょう!
ちょっと横道に逸れてしまいましたが、炎症がどんどん波及していき小葉構造の肺胞まで届いて炎症の具合がひどくなっていきます。すると肺胞内で乾酪物質を出しながら進展していきますので右のイラストのように肺胞を埋めて炎症が進みます。小葉中心性結節、小葉中心性分岐影(Tree-in-Bud)が特徴的です。さらに悪化すると小葉構造をうめつくしますので浸潤影になります。
Tree in budのメカニズム
 参考記事  [肺シリーズ6][肺炎シリーズ]肺炎を見極めろ!でも、先は長いから、今回は実質性肺炎を理解しよう!

どんどん悪化をしていくと発育スピードをあげるために空洞化形成をする

そして、NTMの最後の特徴が空洞化ですね。空洞化の素晴らしいメカニズムについては以前の記事にしましたのでここでの説明は割愛しますが、進展をするためのすばらしいメカニズムがNTMにはあります。
 参考記事  空洞形成する肺疾患をごっそりと解説する!

NTMの症例提示

というわけでざっとおさらいしてみましょう。

  • Tram LineやSignet Ring Signという気管支拡張像がある
  • 小葉中心性結節、小葉中心性分岐影(Tree-in-Bud)がある
  • 悪化すると浸潤影になり、さらに病態が進むと空洞化を形成する

と言った感じになります。追記をするなら

  • S4、S5領域が好発(特にMAC症)
  • MAC症以外にkansasii症(好発部位は結核と同じ上肺野)がある

NTM(非結核性抗酸菌症)胸部レントゲン
これではTram Lineと空洞化がわかり、左第4弓シルエットサイン陽性ということから浸潤影を伺わせますね。そして、CT画像へ!
NTM(非結核性抗酸菌症)胸部CT
胸部レントゲン写真から読影した結果とほぼ同じになりましたよね?小葉中心性結節、小葉中心性分岐影(Tree-in-Bud)は見えづらいかもしれませんが、目が慣れれば粒状影としてみえてくるはず!
画像からNTM(非結核性抗酸菌症)を確定は出来ませんが、絞ることは可能なので!

では、今回はこのへんで!

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