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[肺シリーズ4]胸部レントゲンで縦隔を見ることも大事!

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胸部読影の際に縦隔は忘れないで
こんにちは。@ラジグラです。
やっと論文終わって無事に提出できました。あとは結果は2月末に出るらしい。お約束通りブログの更新です。今回は、縦隔を中心にやっていこうと思います。

縦隔から肺疾患を考える

無気肺と胸水
少しずつ実践へいきますか!上の右の右肺と左の左肺の肺疾患を考えてください。(両方背臥位撮影と仮定します)選択肢は「無気肺と胸水」です。
どっちも白いですよね?でも、病名は違いますよね?(本当は肺野陰影読影すれば、いいのですが…)
解説の前にこの疾患名を考えることで知ってほしいことは、縦隔の解剖と疾患名でこの後のアプローチが変わるということです。
アプローチは技師の領域じゃないので、さらっと!

  • もし、胸水なら胸膜疾患のため胸腔穿刺や胸腔鏡を行います。
  • もし、無気肺なら気管支疾患のため気管支鏡を行います。

これが全てというわけではないです。でも、これだけアプローチが変わるということだけ覚えれば大丈夫だと思います。

今回のテーマは縦隔なので、縦隔から読んでいきます。

縦隔について

疎性結合組織解剖はさておき、どれくらい縦隔の硬さを知っていますか?結構柔らかいんです。縦隔は「疎性結合組織(繊維がバラバラのもの)」で埋められているからです。
この柔らかいことを利用して上の症例を考えてみましょう。

気管のシフト(Shift)を利用しよう

縦隔が柔らかいということは押されたり、引っ張られるとシフト(Shift)してしまうということ。そのシフト(Shift)を見るには気管のシフト(Shift)をみます。
上の症例の

  • 右は「患側にシフト(Shift)」している。
    → つまり、患側に引っ張られていることになる。
  • 左は「健側にシフト(Shift)」している。
    → つまり、患側から押されていることになる。

<解答>
右は気管が患側にシフト(Shift)していることより、引っ張られていることがわかる。無気肺は肺が潰れてしまう疾患のため周りの組織を引っ張ります。

左は気管が健側にシフト(Shift)していることより、押されていることがわかる。胸水の重みにより気管が押されていることがわかる。
無気肺と胸水

肺野陰影も評価しましょう

右の肺尖部はべったり真っ白く抹消肺動脈の陰影が見えません。肺が潰れていることを示します。左はうっすら抹消肺動脈など肺紋理が見え、肺が潰れてないことがわかります。
これだけでも疾患名は選択出来ます。
無気肺と胸水

気管がシフト(Shift)しているけど

甲状腺腫瘍
上の疾患みたいに気管はシフト(Shift)しているけど、両肺野ともに異常陰影が認められない場合、何を考えますか?解剖と好発疾患がわかれば簡単です。

縦隔の解剖

縦隔の解剖は

  • 上縦隔
  • 前縦隔
  • 中縦隔
  • 後縦隔

に分かれています。また、それぞれの部位で出来やすい腫瘍があります。
縦隔腫瘍好発部位

  • 上縦隔:甲状腺腫瘍
  • 前縦隔:胸腺腫、胸腺癌、胚細胞腫瘍
    前縦隔の足側:心嚢のう腫
  • 中縦隔:気管支のう腫、リンパ腫
    中縦隔の足側:食道のう腫
  • 後縦隔:神経原性腫瘍

<解答>
上の症例は気管が右へ大きくシフト(Shift)し、シフトしている気管は上縦隔部分になり、両肺野に異常陰影が認められないことより「甲状腺腫瘍」が疑われる。
甲状腺腫瘍
今回はこれくらいで!!

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