こんにちは。@ラジグラです。
もうすぐ春が来るんですね。4月には新人の診療放射線技師さんも来てドタバタしそうです。
今回は「Kerley’s B Line」を定番のイラストから説明していきます。
「Kerley’s Line」は「A、B、C」とあるのでそこらと鑑別疾患等をまとめてやろうと思います。今回は画像が多めのため読み込みが遅いかもしれません。すいません。
基礎解剖からKerley’s B Lineを覚える
何度もこのブログで活躍してもらっているイラストで説明していこうと思います。左が小葉構造のイラストです。右は広義間質を黄色に塗りました。普段は肺静脈などは0.3mmと細いので胸部レントゲンや胸部CTではほぼ見えません。
この広義間質部分が心疾患等により血液がたまり、血管(肺静脈)がパンパンに腫れる(うっ血)したり水が溜まったりすると肥厚をしてきます。メカニズムは肺毛細血管圧と肺動静脈圧が上昇し、血管拡張をおこします。血管拡張でも追いつかない圧の上昇により血管周囲の間質に水がにじみ出て溜まっていくということになっています。
胸部レントゲンで肥厚した肺静脈が見えてきて線状影に見えるのが「Kerley’s B Line」になります。大体1cmぐらい見えればもう「Kerley’s B Line」となります。
また、CT画像でも同じようになります。
他にも「Kerley’s A Line」や「Kerley’s C Line」があります
Kerley’s C Lineでは、両側に見えると「蝶形陰影(Butterfly Shadow)」とも言います。うっ血している部分が「Kerley’s B Line」より狭義的な間質まで浮腫しているような状態になります。そのため、網状影です。
Kerley’s B Lineの鑑別疾患
「Kerley’s B Line」は何度も言うようですが肺静脈のうっ血、広義間質の肥厚のほかにリンパ路の肥厚が現れていることになり、鑑別診断としては以下の疾患が挙げられます。
- うっ血性心不全
- 肺好酸球増多症
- リンパ増殖性疾患
Kerley’s B Lineの症例提示
では、読影を踏まえてKerley’s B Lineの症例提示になります。
「Kerley’s A Line」と「Kerley’s B Line」が見えています。その他に肺門部の肺動脈が太いことも挙げられます。その他には心肥大(心胸郭比(CTR)が50%以上)、下肺野の後ろが見えないことより胸水貯留(肋骨横隔膜角(CP-A)鈍化なし)と考えました。
読影所見から「うっ血性心不全」が妥当で「右心不全」か「左心不全」か考えると左第2弓シルエットサインが外側に突出していないことより「左心不全」かと思いました。
というわけで「Kerley’s B Line」からざっとお話をさせていただきました!お疲れ様でした。
話は変わりますが、LINE@に登録してくださった方ありがとうございます。日に日に登録数が伸びていまして、そろそろ一報でも発信してみようと思っています。まだ登録していない方はぜひ、登録してみてください!
LINE@で先行配信をした心不全の時に見える胸部レントゲンのサインイラスト
心不全の時に見える胸部レントゲンのサインを解説したイラストになります。実践でも使えると思いますのでぜひ使って下さい!
ではまた!
[amazonjs asin=”4758308969″ locale=”JP” title=”新 胸部画像診断の勘ドコロ”]
いつものお願い
公式でTwitterとFacebookをやっています。
ぜひ、「フォロー」「いいね」お願いします。
RTやシェアだと嬉し泣きします!

カテゴリ: メディカル
現在の価格: 無料