こんにちは。@ラジグラです。
今月、来月は勉強会講師と学会発表で4つのスライド作りに追われているのですが、息抜きに更新します。最近、画像を読むということから少し離れていたので、今回は「読影」に少し戻ろうと思います。
今、実質性肺炎と間質性肺炎を何度もやってきたので、すこし読影やってみましょう!
胸部レントゲンを読影する
- 外来患者・40歳
- 痰はない、頑固な咳が続いている
- WBC, CRP正常範囲内
- 基礎疾患ない
- シルエットサイン陰性
- 右の下肺野S4に網状影
- 右の下肺野S5に結節影
- 左の下肺野S5に線状影
- 左の下肺野S8に網状影
- 左の下肺野S10に結節影
おそらくこんな程度でしょうか?あと肺野は胸部レントゲンで見た領域で後ろの「S」というのは肺区画。胸部レントゲンだと肺葉と肺野が合わないことがあるので注意してください(わかりずらいけど、S4, S5は中葉になるけど、胸部レントゲンだと下肺野)。となると、市中肺炎で第一候補として非定型肺炎が挙げられる。そして、非定型肺炎の中でも代表的な間質性肺炎のマイコプラズマ的な感じはないので、ここが限界。そして、CT画像と摺り合わせしましょう!
参考記事 [新人必見][肺シリーズ]胸部レントゲン、肺CTで肺区域とシルエットサインを覚えよう!
参考記事 肺炎を見極めるための予備知識を詰めよう!
CT画像との摺り合わせ
ほとんど合ってたのですが、S10に結節影はありませんでした。。。結構肺動脈って太いのね。。。というのが実感しました。正直な話、CT検査でも起炎菌を見つけ出すには特徴的な結果がない限り厳しいのが、現実ですね。みなさんはいかがでしたか?
もう一度読影してみましょう!
そして、もう一度読影してみましょう。読影していただくのは同じ患者様の他のスライス部分になります。背側にすりガラス影が上肺野から下肺野までずっと続いてました。どう読影されますか?
これすりガラス影ですけど、間質性肺炎ではありません。以前、医師に背側の間質性肺炎があるため化学療法中止にしたほうがいい?なんて聞かれたことありますが、ちゃんと説明出来ると株もあがりますよ!原因は荷重がかかったり、吸気不足で高吸収領域になってしまっただけです。上から下まで背側に繋がる高吸収領域は吸気不足が原因だと考えられますので、患者様にはしっかり息を吸ってもらいましょう!もし、鑑別が必要になった場合は、「腹臥位」の追加撮影をしましょう!
背側部分が荷重がなくなり、吸気もしっかりされたのですりガラス影は消えました。そして、その高吸収領域に結節が隠れてました。背臥位でもしっかり写ってますので、その時点で読影できたら最高!
今回は読影を中心に追加撮影まで内容多めにやりました!
では、スライド作りに戻ります!
いつものお願い
公式でTwitterとFacebookをやっています。
ぜひ、「フォロー」「いいね」お願いします。
RTやシェアだと嬉し泣きします!