こんにちは!@ラジグラです。最近、初めてのFeedly購読者が来て歓喜してるとこです。そして、沢山の方が来訪しているのも嬉しいです!ありがとうございます。
久しぶりの肺炎シリーズ復活です。今回のテーマは「慢性閉塞性肺疾患・COPD」です。閉塞性肺疾患 – Wikipediaから抜粋したのですが、印象はこんな疾患だそうです。
代表的な慢性呼吸器疾患の一つであり死よりも恐ろしい病気として知られている。
というわけでCOPDを考えていきましょう。
慢性閉塞性肺疾患・COPDのメカニズムとストーリー
まず、メカニズムとストーリーなのですが、ストーリーってなに?って方は下の記事にも書いてあるのでみてください。
参考記事 [肺シリーズ6][肺炎シリーズ]肺炎を見極めろ!でも、先は長いから、今回は実質性肺炎を理解しよう!
COPDは過膨張の代表例と前の記事で伝えましたが、メカニズムがわかれば納得出来ると思います。
参考記事 [肺シリーズ5]肺野、縦隔と読影してきた!次は横隔膜だ!
慢性閉塞性肺疾患のストーリー
- タバコなど有害物質の吸引で肺胞が溶けてしまう。(肺気腫を起こす)
- 肺胞が減少することで気管支を牽引する力が減る。
- 気管支が拡張しずらくなる。(閉塞性障害)
- 気管支の閉塞により吸った空気量と吐く空気量のバランスが悪くなり、肺内に吸った空気が出づらくなる。それにより、肺内に空気が増え過膨張になる。
では、図説していきます!
左の正常時では詰まっていた肺胞が有害物質などにより右図の肺胞は溶けてなくなってきています。
肺胞がなくなってしまった部分を肺気腫といいます。
肺胞がなくなっこことで肺胞の気管支の牽引力が減り、気管支が潰れやすくなります。
ここらへんから口すぼめ呼吸という身体症状がでることがあります。
口すぼめ呼吸というのは、息を吐くときに唇をすぼめて呼吸することです。口をすぼめたことにより、出ようとする空気が出づらくなり、口腔内の圧が高まり、その圧が肺の気管支まで届き、気管支の外側へ押す力が増えて気管支を広げます。自然と体の防御機能が働くんですね。すごいなぁ、人間って。
肺胞が気管支を牽引?と思った方はこの記事を読んでみてください。
参考記事 [新人必見][肺シリーズ3]肺疾患を理解、読影するための肺の解剖!ラストスパート!
細くなった気管支のため、吸う空気量と吐く空気量のバランスが崩れます。
吸う空気量 ≧ 吐く空気量
そのため、肺外に空気が出て行かず、肺内に空気がたまり、肺が過膨張していきます。
身体症状としては、ビア樽状胸郭というものがあります。肺が過膨張したことにより胸郭も膨張していき、樽上胸郭となります。
COPDを画像と擦り合わせ
上の図では「肺気腫」がわかりますよね。潰れそうな気管支はなかなか画像化は難しいですけど、肺気腫から推察すれば、理屈はわかりますよね!
肺気腫の種類と特徴を簡単に記載しておきます。
- 小葉中心性肺気腫:上葉優位
- 汎小葉性肺気腫:下葉優位(二次小葉中心)
- 傍隔壁型肺気腫:上葉胸膜直下優位
皆さん、COPDとかでMPR画像を作りますか?自分は作る事が多いのですが、投影する画像表示法は「MinIP(最小値投影)」像を使ってくださいね。スラブ平均像より「MinIP」像の方が有用と報告されています。
というわけで今日はこのへんで!