これからうなぎ食べにいくからウキウキしてます。
@ラジグラです。
やっぱり、症例のほうが好評だったりするので
今日は症例っす!
とりあえず、MRAであれ?なんて思ってDWIを撮像して
「やっぱり。。。」となったわけですが。
ここで気づかないと実は危ない。
危ない理由は後ほど。
脳梗塞
MRA画像の左中大脳動脈部分が一部欠損しているのがあります。
明らかな左右差を認めるのですが、これだけではなんとも言えない。
既往歴には脳梗塞はなかった。来院理由は「少し頭痛がある。」のみ
既往歴がないのであれば、T1とT2とFLAIRはあとでも構わない。
スピード勝負なので「DWI」を撮るわけです。
DWIについては今度記事にします!
でも、全部の画像を見ると「よくこのタイミングで撮像出来たな」と
運がいいっすね!
上で危ない理由というのは下の通りです。
超急性期脳梗塞。MRAで異変に気付かないと
T1、T2、FLAIR画像では描出出来ていません。
DWIのみでしかわからなかったのではないでしょうか?
なので、MRAで異変に気付いてDWIを撮っていなければ
治療できなかったわけです。
DWIからみえれば、MRAの欠損部分と一致します。
脳梗塞を見つけて、技師としてこれで終わり?
超急性期の脳梗塞を見つけて医師に電話でオシマイにしますか?
病名を決定するのは医師のお仕事なのでお任せです。
技師は画像からわかることを伝えないといけません。
画像から読み取れることって?
自分ならまず詰まった理由を考えます。
脳梗塞の種類(発生機序)
- 血栓性
- 塞栓性
- 力学的
脳梗塞の種類(臨床的)
- ラクナ脳梗塞
- アテローム血栓性脳梗塞
- 塞栓性梗塞
脳梗塞の種類(まとめ)
種類 | 発生機序 | 主原因 |
---|---|---|
塞栓性梗塞 | 塞栓性 | 心原性(心房細動原因で左心耳血栓を疑う) 動脈原性(頸動脈プラーク破綻) 奇異性(右左シャント) |
アテローム血栓性 | 血栓性 | 主幹部から皮質枝レベル |
塞栓性 | プラーク破綻から遊離され、末梢塞栓 | |
血行力学的 | 主幹動脈狭窄及び閉塞され、灌流圧の減少 | |
ラクナ梗塞 | 細小動脈硬化 | 穿通動脈細動脈硬化 |
血栓性 | 起始部血栓による分枝粥腫型梗塞 | |
塞栓性 | 微小塞栓 主幹動脈に一過性閉塞が発生するが再開通したもの |
|
血行力学的 | 主幹動脈狭窄及び閉塞 |
MRA画像とDWIのみでしか情報は今のところありません。
DWIは場所と大まかな範囲しかわかりません。
では、残りはMRA画像のみ。
まず、全体の血管の状態をみましょう。
画像からわかるように綺麗な信号強度を全体的に保っています。
信号強度が均一に保たれていなのであれば、「動脈硬化」を考えます。
この症例は「動脈硬化」は考えにくいです。
となれば、「塞栓性梗塞で心原性脳梗塞」にたどり着きます。
「超急性期心原性脳梗塞」となれば、時間との戦いです。
tPA使用の時間内(4.5時間)でしたので大学病院へ転院していきました。
さて、治療は先生にお任せしましょう!
参考URL rt-PA(アルテプラーゼ)静注療法適正治療指針第二版
いつものお願い
公式でTwitterとFacebookをやっています。
ぜひ、「フォロー」「いいね」お願いします。
RTやシェアだと嬉し泣きします!