こんにちは。@ラジグラです。
かなり更新がおざなりになってしまいました。ITEM行ったりUltra Echo行ったりで気がついたら8月ですね
そんなわけで久しぶりの更新は軽めでいこうかと思います。
最近、JARTでこんな記事をよく見かけませんか?
だんだんと撮影だけでなく、読むことにも仕事の領域を増やしていかないといけない感じがしますね。
CT画像をパッと見てもすぐに読影出来ても起炎菌等まで考えると画像だけでは困難なので予備知識で補填しましょう
以前の記事でも簡単に分類の話をしたのですが、もう少し掘り下げて話していこうと思います。
参考記事 [肺シリーズ6][肺炎シリーズ]肺炎を見極めろ!でも、先は長いから、今回は実質性肺炎を理解しよう!
実質性肺炎と間質性肺炎
これはずっとブログで記事にしてきたので簡単だと思います。
参考記事 [肺シリーズ6][肺炎シリーズ]肺炎を見極めろ!でも、先は長いから、今回は実質性肺炎を理解しよう!
参考記事 [肺炎シリーズ2]肺炎を見極めろ!今回は間質性肺炎を理解しよう!すりガラス影だ!
市中肺炎と院内肺炎
まず、市中肺炎と院内肺炎の分類ですが簡単に説明をすると「外来」か「入院」ということですよね。詳細はwikiを載せておきます!まず、この分類だけでも起炎菌の参考になります。
市中肺炎の上位起炎菌は?
肺炎球菌、インフルエンザ桿菌、マイコプラズマ、レジオネラ、クラミドフィラ、肺炎桿菌
院内肺炎の上位起炎菌は?
黄色ブドウ球菌、緑膿菌、肺炎桿菌、誤嚥性、(肺炎球菌、肺炎桿菌)
絶対にこれだ!とは言わないけれども、読影の際には役に立ちます。
細菌性肺炎と非定型肺炎
これの分類は起炎菌(原因)による分類になります。肺炎の分類だけですでに3個目!
細菌性肺炎の上位起炎菌は?
肺炎球菌、インフルエンザ桿菌、肺炎桿菌、緑膿菌、黄色ブドウ球菌
非定型肺炎の上位起炎菌は?
マイコプラズマ、クラミドフィラ、レジオネラ
そして、分類の仕方は簡単!
- 60歳未満
- 基礎疾患がないか軽微
- 頑固な咳
- 聴診所見に乏しい
- 痰がないか迅速診断で菌が見当たらない
- 白血球数(WBC) < 10,000
この6項目を当てはめるだけなんです!検査依頼票に書いてあるか本人に確認すれば3番目と4番目の後者以外はわかると思います。結構感度もいいので使えますよ!
当てはまる項目数から
- 4/6以上で非定型肺炎疑い(感度77.9% 特異度93.0%)
- 3/6以下の合致で細菌性肺炎疑い → 第一標的は肺炎球菌
*成人市中肺炎診療ガイドライン抜粋
肺炎の分類を全部まとめると
結構分類だけでも起炎菌は絞れそうなんですが、多すぎて箇条書きだととてもわかりずらいのでまとめてみました。
市中肺炎 | 院内肺炎 | |
---|---|---|
細菌性肺炎 |
|
|
非定型肺炎 |
|
おそらく携帯やスマホで見ると上の表はよくわからないと思うので画像化しました。
簡単な例で肺炎を考えると
Dr.からの指示箋で「外来患者:年齢24歳」「WBC 8000」「4日咳が続いている」「胸部レントゲン上はっきりしない」という患者がわかった。
患者を呼び入れてガントリーに入れるとき話をしたら「若いから基礎疾患はない」「痰はない」「熱はない」「呼吸数も増えてなさそうだ」までわかった。
これだけでだいぶ絞りやすくなるんですよ。上の分類を使っていきましょう!
外来患者なので市中性肺炎。
レントゲン上はっきりしないからもしかしたら間質性肺炎?
細菌性か非定型か?4.5項目当てはまるから非定型肺炎。
表から考えると
マイコプラズマあたりが怪しい!
となるわけです。あとはCT画像を読影していけばいいわけですね。
というわけで今回は画像を読むことから離れましたけど、使えそうな気がしませんか?これ
それでは、ここらへんで!!