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バリウム検査で見える噴門部をざっくり話してみる

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噴門部解剖

こんばんわ。
@ラジグラです。

元技師長から「UGI(上部消化管)もやって」なんてことで症例を探してます。
もうしばしお待ちを!

今日はバリウム検査で診断としてウィークポイントである噴門部について
ざっくりと書いてみようと思う。

正直基本だからもう何年もやっている先輩方には
お馴染みだと思うのでざらっと流してください。
今日の記事は本当に擬音が多いような気がします。気分的に

食道、噴門部の解剖について

これは名称やどんな形態、機能か分かればすぐに終わる項ですね!
「胃癌取り扱い規約に定められた占拠部位」
(胃癌取扱い規約第14版より抜粋)胃癌取扱規約による占拠部位
今回は「E」と「E」「U」の接合部分についてです!

「X線読影診断における胃の区分」から抜粋です。
X線読影診断における胃の区分
「(食道側)噴門部」と「(胃側)噴門部」についてです。

基本的に組織学的な噴門腺の存在領域をX線で見極めるのはほぼ難しいです。
また、一般的にはHis角を中心に口側2cmを食道側噴門部肛門側2cmを胃側噴門部という。
噴門部解剖
噴門部解剖
食道の筋層は

  • 内側が輪走筋
  • 外側が縦走筋

胃の筋層は

  • 外層が縦走筋(外縦筋)
  • 中層が輪走筋(中輪筋)
  • 食道の内層筋から発した内斜筋(斜走筋)

の3層構造です。
また、内斜筋は胃角部切痕でなくなり、幽門部は2層構造になります。
幽門部では中輪筋が特に発達しているため、幽門括約筋となります。

また、幽門括約筋があるため蠕動が胃上部より強くバリウム検査をしている間も
もぞもぞと動いているわけです。

アウエルバッハ神経叢は輪走筋と縦走筋の間あります。
ついでに覚えとくのがいいのがマイスナー神経叢

撮影手技について

やっと本題。。。
バリウム検査では噴門部にある病変はよく見落としやすいと言われています。
胃側噴門ヒダが多くて、His角が邪魔したり、バリウムも溜まりやすくて
わかりにくいときが多々あると思います。

こんな時役に立つのが「線状分離像」!
使う場面はシャツキー像。右側面を向いてもらってから少し仰向けにする感じですね!

また、噴門部のタイミングは

  1. 閉鎖期
  2. 半閉鎖期
  3. 開口期

とあります。写真は以下参照。

まずは、噴門部の閉鎖期
線状分離像:閉鎖期
次が噴門部の開口期
線状分離像:開口期

上記二枚のちょうど間を半閉鎖期といいます。
写真はタイミングが難しくて撮れなかったです。(誰か提供してください!)

それでもって「His角」が案外隆起性病変に見える時もあるのでやっかいなんですね。
なんで「His角」が隆起性病変に?なんて思いの方いませんか?
下記の動画をどうぞ!

というわけで「線状分離像」の話ね!
すっかり忘れそうなぐらい脱線してます。。。
判別方法として使うのが
線状分離像:病変判別
これ案外盲点かなと。
構造が分かれば、そりゃそうだとなるしね。
というわけで食道と噴門部を線で繋ぎ、肛門側まで延長します。
あとは右と左が線対称になればよし!
線対称にならないのであれば、面と境界!で判断ですねー!

ここからは豆知識!
シャツキー像なんですが、これRichard Schatzkiが名付け親でないんですね。
Richard Schatzkiは第二斜位で穹窿部の潰瘍がよく見えるとしか論文を出していないんです。
そのあと誰かがシャツキー像とかってに名前をつけたんです!
家のどこかにRichard Schatzkiの論文原文コピーがあったので
いつかスキャンしてPDFにします!

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噴門部解剖

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