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所見からせまる急性硬膜外血腫(EDH)の読影ポイント

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こんにちは。@ラジグラです。
みなさん、勉強会とかでレジメもらってそのあとどうしてます?自分は整理ファイルとして定番なキングジム「キングジム キングファイル スーパードッチ 脱・着 イージー A4S 2478A 青」を使ってモダリティー、部位別で整理しているのですが昔のをどうするか迷っています。仲がいい先生は自炊(スキャンしてデータ化すること)をし始めたとか。結構かさばってきているから昔のレジメとか捨てようかなと思うこの頃です。

今回のテーマは「急性硬膜外血腫」です。解剖から病態、読影のポイント、CT値についてとちょっとした工夫をやりたいと思います。

混同しやすい頭部辺縁の解剖

CT検査をしていて所見から病名を聞くと案外答えられる急性硬膜外血腫なんですが、解剖を聞くと結構アバウトな返事が多いですよね。ここでしっかり解剖を覚えてしまえば「硬膜外血腫」「くも膜下出血」の所見の差もわかってきます。
くも膜、硬膜の解剖イラスト
図からわかるように頭蓋骨と骨膜性硬膜の間に出来るのが硬膜外血腫です。ここでくも膜下出血と違うのは「血腫の領域が頭蓋骨の縫合線を超えて出来ない」ということです。また、出血の原因となる血管は「(中)硬膜動脈」と「静脈洞」が多いです。静脈洞からの出血になるとテント関係なく波及していきます。

特徴的な所見「凸レンズ型」

硬膜外血腫のCT 凸レンズ型
解剖のイラストからわかるように頭蓋骨と骨膜性硬膜の間は剥がれないようにしっかりした結合をしているのですが、そこに割って入る様に出血をするのが硬膜外血腫です。そのため、硬膜を少しずつ剥がしながら出血をするため内側に向かって「凸レンズ型」の出血像を示すのが硬膜外血腫の特徴的な所見になります。今回はCT画像を参考にしてみてください。
硬膜外血腫のCT 凸レンズ型

CT値から出血を判断する

今回の症例では、明らかに「凸レンズ型」なので硬膜外血腫と判断出来るのですが、本当に微量の出血で石灰化と出血か判断がしづらい時がありますし、その他の部位でも出血はあるのでしっかり出血後のメカニズムを知って、CT値を頭に入れちゃいましょう!

まずはメカニズム!出血をすると血液内の血漿成分が吸収されてヘマトクリット値が上昇します。これが高吸収を示す原因になります。純100%のヘマトクリット値は理論上のCT値は「94HU」です。以前の記事で白質(約35HU)、灰白質(約45HU)のCT値を書きましたがこれらよりも100%の理論値は大きいのでCTでは白く高吸収領域として描出されます。実際には100%ヘマトクリット値はないので出血は「94HU以下」になります。95HUより大きい値なら髄膜腫とか石灰化等を考えて下さい。

出血のCT値は94HU以下である

 参考記事  [新人必見]CTで脳梗塞を見つけるための重要な解剖を知ろう!

急性硬膜外血腫の原因はほとんど外傷!

普段、しっかりした結合でくっついている硬膜を剥がすために硬膜動脈に強い衝撃を与え、出血を起こさないといけないです。そのため、硬膜外血腫のほとんどは外傷性になります。つまり、骨条件の頭部CT画像が必要になります。
今回の症例も骨条件にするとしっかり頭蓋骨骨折をしていました。
硬膜外血腫のCT 骨条件

技師が出来るもう一工夫は肺野条件!

ここでポイントなのは骨条件だけで終わりにしないこと!肺野条件にしてもう一度確認してください。頭部CT画像の骨条件で骨折が疑えなくても、肺野条件にすることで血腫近辺に「気泡」がある場合は確認出来ないレベルでの亀裂があり、そこから空気が入ってきていることになります。

外傷性の場合は、反対側もしっかり確認する!

外傷部分の反対部分も損傷していることを「対側損傷(contrecoup injury)」といいます。今回の症例は右側頭骨が骨折していることから受傷部は右!ということで反対側もしっかり確認しておきましょう。
対側損傷(contrecoup injury)
では、まとめます。

硬膜外血腫は

  • 凸レンズ型の出血像を示す
  • 出血のCT値は「94HU以下」である
  • 外傷性がほとんどなので骨条件必須
  • 「気泡」を確認するために「肺野条件」も確認する
  • 対側損傷(contrecoup injury)を確認する

ということです。


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